213日目 これで今日から君もイケメンマスター(嘘)

〜前回のあらすじ〜
オタクの間で今大ブーム(?)のQBハウスで髪を切ってもらった僕(20)。そこで僕は勇気を出して今日も寝癖に苦しむ自分の髪の対処法を黒髪のイケメン眼鏡のお兄さんに聞く。お兄さんは快くハードワックスかトリートメントを使うことを勧めてくれる。感謝する僕。しかし僕の表情は心なしか暗い...そう、彼はトリートメントが何かを知らないのだ...

〜こっから本編〜
帰宅するなり自分のパソコンを開く。トリートメントとは何なのか?その思いだけが彼を突き動かす。GOOGLEで検索を始める。検索ワードは「トリートメントとは」。22,600もの検索結果が出たにも関わらず、目的のページは見つからない。そう、トリートメントなどという「知ってて当たり前」な物の定義など書いてるページなどそうは無いのだ。どれも「〜トリートメントとは普通のトリートメントとは何が違うのか」、そればかりである。
――やっぱり無理なのかな――
思えば理容師のお兄さんに聞いたのも別にほんの暇つぶし程度のことだったはずだ。別に深い意味は無い。僕は急に自分の中の情熱(と言うにはほんの些細な感情であったが)が冷めていくのを感じた。


彼は駅へ向かって歩いている。別に用があるわけではない。彼は意味も無く外に出ることはほとんど無いが月に1回程度体を動かすために外に出るのだ。薬局の前を通りかかった。彼は店に入った。意味はあった。どれほどのものかはわからないけど...彼は商品を手に取りレジに向かった。

(この物語は事実を元にしたフィクションです。現実に存在する人名・組織名等とはちょっとしか関係ありません。)