197日目 DVD視聴日記になったら負けだとは思ってる

超光戦士シャンゼリオン買いましたよ!白倉・井上作品ということ以外ほとんど情報を仕入れてなかったので第1巻だけ。それにしても10年前の特撮ですか。役者の髪型がなんか古っぽくていい感じ。
第5、6話位から方向性が固まってきたのかな?ギャグ、シリアス、そしてハートウォーミングな展開のさじ加減が絶妙。11話まで見ましたが「娘よ、男は選べ!!」「速水燦然!」あたりがこれからのベースになると予想。「魅せる」映像と一瞬の中に大量の情報を詰め込む井上敏樹はやっぱり「うまい」脚本を書く人だなと感心。「サバじゃねぇ!」で爆笑、「コンニャク残して」も第2巻の購入を決定するにあたって十分すぎる動機を作ってくれました。でも近くで売ってるとこないんだよね...
2月3日にDVDの感想を書いたばっかりなのに今日もDVDの感想になってしまいました。このままではまずいので今日は僕が感じる井上脚本および井上敏樹の魅力を書きなぐってみたいと思います。いままで敏樹最高!と叫んでいたばかりで理由は書いたことはなかったですし。


井上脚本のよさ
情報の入れ方がうまいよね。井上脚本のテンポのよさはここにあると思う。説明台詞をなるべく入れないようにしているのがよくわかって好きです。それでいて一つのシーンに3つ、4つと情報を入れることができる。今日久し振りに仮面ライダー555を見たのでそこで上手いと思ったシーンを一つ。第4話で初めてベルトが奪われてしまうシーンです。ここではベルトについての情報だけで「変身できるのは巧だけではない」、「変身状態はオルフェノク状態よりも強い」、「ベルトは外的なショックで外れる」ということを上手に説明してくれています。
次はキャラクター描写の巧さ。っていうかこれが井上脚本の真骨頂でしょう。正義には興味がないとどっかのインタビューで言っていたし(555超全集だったかな?)彼は完全懲悪が嫌いなんだと思う。っていうか絶対に嫌い、間違いないw彼は多分性善説を元にキャラクターを作っているんだと思う。ここら辺が高寺ライダーが好きな人には受け入れられないのかな?と思ったり。高寺ライダーは性悪説だしね。だから鬼たちは鍛えるんだろうな。体も心も。そんで鍛えない人間の象徴が万引き少年、鍛える前のまっさらな鬼にも万引き少年にもなりうる存在が明日夢ってことかな?
まあいいや。とにかく彼の作るキャラクターたちは聖人でもなく悪人でもなく。人間としての当然の良心を持ち当然の負の感情を持つ。でも根っこのところではみんな人間が好き、そして人間を信じたいと思ってる。それで最後はやっぱ人間っていいよね!って感じで締めるところがもうたまらない!アギトの最終回は感動したよ。
キャラクターの死の見せかたも絶妙。共感しやすいんだよね。草加の死はまじでよかった。これも性善説的なキャラクター描写をした結果なんだろうな。草加マジカワイソスって気持ちになれる。
最後はこれでさらに惚れ直したんですが、仮面ライダー響鬼ギャラクシーエンジェルの丁寧さ。彼がライダーを書くときはまるで手品のようにシルクハットからこれでもかっていうくらいに色々な物が溢れ出てくるって感じなのですが響鬼ギャラクシーエンジェルでは額の中にパズルのピースを余すことなく当てはめていく。こんな器用なことができるんだと感心してしまいました。特に響鬼での仕事はものすごい!...と思うんだけど評判悪いよね、残念。



井上敏樹のよさ
井上敏樹のよさは僕が語るより(っていうか会ったこともないのに語れるわけがない)wikipediaとかのリンクをぺたぺた。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%95%E4%B8%8A%E6%95%8F%E6%A8%B9
http://www.toei.co.jp/tv/changerion/interview/toshiki-inoue.stm
http://www.tv-asahi.co.jp/555/001_topix/21_movie_kyakuhon_inter.html

この中で僕が大好きなのは

「お前の頼みは聞く。そういうものだろ」
「SF? 萌え? 話をつまんなくするための"縛り"じゃねえか。俺が責任取るから好きにやれ、好きに!」

いや、もうまじで惚れる。こんな素敵な人なんだから脚本が気に入らないからって叩いちゃだめだよ!>アンチの人
シャンゼリオンはまだ11話までしか見てないけどこれも好き。

「『シャンゼリオン』の思想は、「人生楽しく豊かに生きようじゃないか」。楽しいこと・したいことを一生懸命やるのが、本当は正しい姿勢なんだよ。でもそれをやるとみんな嫉妬したり、軽佻浮薄な奴であると後ろ指を差したり。しなくてもいいことを我慢してやるのが偉いという、日本人的な美徳ってあるじゃない。それは間違ってると思う。人生は楽しく豊かであるべきだよ。…と言うと矛盾するのは、なぜラストをああしたのかと(笑)。でも実は矛盾していないのは、視聴者を楽しませるということになってるから。今考えたんだけど(笑)。 」