168日目 自己満でいいじゃないですか、僕そういうの好きですよ2

月姫の感想後編です。まだまだ書きたいのです。今回はキャラクター編でいきます。


遠野志貴月姫の主人公。自宅に女性を連れて行くと妹がやきもちを焼くから連れて行かないようにするという自意識過剰さの持ち主。しかし本当に妹がやきもちを焼くからやはり自意識過剰ではないのかもしれない。また一人の人間に肩入れしすぎる傾向がある。愛する人のためならどんな倫理的に問題のある行動でもあっさり実行してしまう。しかもそれをされた人のみんながみんな彼を許してしまう。というかなぜかそちらの方から許しを請う展開になる。これはもうカリスマとしかいいようがない。続編のメルティブラッドで彼の素顔を確認したところ、穏やかな眼と鋭い眼光を使い分けるかなりのイケメンだった。あんな眼で「君が欲しい」などと言われたらコロッといってしまうのも頷ける。まさに抱かれたい男ナンバー1。っていうか翡翠あたりの体を乗っ取って志貴君と付き合いたい。マジで。
アルクェイド出番が少ないメインヒロイン。志貴に対して甘々。最も志貴のせいで痛い目にあった超かわいそうな人。特にシエル・トゥルーエンドはひどい。もう志貴を殺しちゃっていいよと思いながらプレイしてたら「いいから―――さっきのことは許してあげるし、シエルのことも気にしない。わたし、わたし志貴に無くなって欲しくない...!お願いだからわたしのものになって、志貴...!」って。しかも断られる。それでも「そんなあなたが好き」。すごい器の広さです。マジ人間が出来てる。尊敬しちゃいます。そこら辺が人気投票第1位たる所以なのでしょうか。
シエル:死んでも死んでも生き返るすごい人。その原理がいまいち納得いかなかったのは僕の頭が悪いからでしょうか?志貴にもうべた惚れ。まさに骨抜きにされてしまったといった感じ。でも志貴もシエルにべた惚れだからおあいこか。串刺しシーンはかなり衝撃的でいい。ヒロインの中では一番のお気に入り。泣き顔が可愛いんだなこれが。でもやっぱりシエル・トゥルーエンドの志貴は絶対やりすぎかと。
遠野秋葉志貴のためにボロボロになる不幸の人。だれよりも志貴を想っているであろうにかなり報われない。秋葉はやきもち焼きで萌えるという意見がありますが、ただ単に志貴が秋葉に対してナチュラルに冷たいだけだろと言いたい。「それでも、それでも兄さんは琥珀を選ぶって言うんですか...!」って全く同感です。めちゃめちゃ可哀想だった。一人の人間に肩入れしすぎなんですよ、兄さんは。本当に困った奴です。だがそこがいい。
翡翠一番物語に巻き込まれないと思う登場人物の中では割と幸運な人。そして純粋にいい人。うんいい人。志貴と一番いい感じの関係を持ててると思う。安心して萌えたいのなら翡翠で決まりです。まあそれはともかく「あなたを犯人です」ってただの誤字だったの!?てっきり物語の途中で廃人にでもなって、クライマックスでこの台詞が飛び出すのかと思っていたのですが。あれにはちょっとがっかり。「アタイに惚れんなよベイビー!」とかもどうでるのか期待してたのにそういうのは全部番外編だったのか。そういえば一番立ち絵が多いのが翡翠らしい。表情豊か。
琥珀血管は一本ずつチューブになって...
血液は蒸気のように消えていって...
心臓も何もかも・・・形だけの細工になる...
ほら、痛いものなんてなにも、ない―――

いいっすねー。こういうの好きです。うん。...って他に書くこと無しかな。


総評:個人的には志貴君のヒロインに対する異常とまで言えるであろう愛に注目。ヒロインよりも主人公の描写が遥かに多いので自然と志貴に目がいくと思います。シナリオは綺麗にまとまっていてとてもおもしろかったです。ダイナミックさに欠けるともいいますがそんなのは月姫じゃないですし、綺麗に小さくまとまっているのが魅力なのでしょう。ただ翡翠琥珀の入れ替わり、人形ネタはちょっとわかりやすすぎでは。もう少しミスリードを増やしてくれたほうが翡翠ルートのラストでの驚きも大きくなったと思うのですが。後は特に不満点なし。すばらしいゲームだったと思います。いやー、はまった、はまった。