127日目

こんなものを買ってしまいました。

萌える男 (ちくま新書)

萌える男 (ちくま新書)

電波男」と似たようなことが書いてあるのであろうと思っていたら見事にそのまんまでした。でもこっちはギャグが少ない分著者の「本気」が見えたと思う。「電波男」はどこまで本気なんだ?という疑問が少なからずありましたがこの本ではそれがわかりやすいです。特に萌えの起源を宗教と結びつけるのは非常にわかりやすくよかったと思います。
ただ唯一不満なのは「萌えない」人達に読ませようという努力を感じないところ。内容が攻撃的すぎるという印象を受けました。まあ攻撃的ではなくても大差ないとは思いますが。
そもそも本田氏のいう「恋愛資本主義社会の人間」は本田氏と根本的に考え方が違うのだからそこから入らないとどうしようもないのでは。そこをすっ飛ばして理論を展開しても勘違いをされるだろうし現にたくさんの批判がネット上に存在している。
多少問題があっても決められたルールに沿って行動する人、問題のあるルールは直すべきだと主張する人、前者から見れば後者はただのわがままで非現実主義となるし、後者から見れば前者はより良いものを作ろうという意識のない怠惰なまたは受動的な人間となる。だから「萌える男」を読んだ本田氏のいう「恋愛資本主義社会の人間」は本田氏の主張を笑うだろうし、「オタク」は「恋愛資本主義」というものを笑う。
結論としては本田氏はこの「萌える男」を一般向けに出したと言っていたけれど全然一般向けでない。結局支持してくれるのは「オタク」が99%以上を占めるだろうし、これでなるほどと考えを改める人もほとんどいないと思う。
まあだからといって本田氏の活動を非難するわけではないですが。基本的に僕は本田氏を支持しているし本田氏の理想とする社会はすばらしいとも思う。これからもがんばってほしいですね。